プラスチック廃棄物による海洋をはじめとする環境汚染が指摘される中、生分解性プラスチックは一つの解決策としてニーズがあり、また、期待されています。しかしながら、生分解性プラスチックは土壌中や管理された条件下での生分解(バイオガス化やコンポスト化、活性汚泥生分解)では多くのデータが蓄積されていますが、海洋生分解に関しては報告が少ないのが現状です。
そうした中、産総研では、実環境とラボでの生分解性試験を組み合わせて行い、蓄積したデータを参考に、海洋生分解に適した生分解性樹脂について研究しています。また、生分解が進行する過程で有害な分解産物が発生しないか確認するための分解機構の解明や、バイオマス由来の海洋に適した新しい生分解性材料(ナイロン4)の開発も行っています。