動物性タンパク質に代表されるコラーゲンはその供給量の豊富さから様々な分野で利用されています。生体内では、コラーゲン分子同士が架橋して水に不溶ですが、架橋部分を切断することによりコラーゲンに特有の三重螺旋構造を保ったまま水に溶ける可溶化コラーゲンを作ることができます。可溶化コラーゲンの濃度を上げて10数パーセントを超えると液晶構造を形成します。この液晶状のコラーゲン溶液を紡糸することにより強度の高いコラーゲン繊維を作ることができます。また、紡糸条件を変えることにより中空糸コラーゲン繊維の製造も可能です。コラーゲンはそもそも皮膚の主成分であるため、皮膚の弱い方、アトピー性皮膚炎の方でも安心して使用できる、吸放湿が良好で保温性に優れ、光沢のあるしなやかな特徴を持った衣料品を作ることができます。また、再生医療分野でもスキャホールド等コラーゲンの性質を生かした利用が可能です。
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